makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

きたきたシリーズ2「子宝船」では、圧倒的におでこさん!

宮部みゆきさんのきたきた捕物帖シリーズ第2弾、「子宝船」を読み終わった。

目次のページを開いた際に、おでこさん!って感動した。宮部さん再読シリーズ「ばんば憑き」でこんなところに!!と感動した覚えも新しいおでこさんである。。。そっか~。きたきたのふたりと、ついに共演なのね~。ってドキドキしながら読み進めるのだが、おでこさんが、大人になっていた!!(さらにびっくり!!!)

 

 

それはさておき表題の子宝船から。。。

まわりの大人は実はそんなことだろうとわかっていたのにかかわらず、北一に真実を求めさせようとする。。。ふたを開けてみたら、ちょっぴり北一が気の毒だったけれども、ただただ耳で聞くだけより、体験して学んでいくことの方が大切だもの。。。結局いい大人たちに恵まれてるってことだ!

長屋の天道ぼしの辰吉がじつは頼れる(?)人だとわかったし、欅屋敷の若様、といっても女性?の栄花と顔合わせも叶い、北一が親分千吉のあとを継ぐ準備が着々と進んでいる感!?

最近の御朱印巡りの旅で、たびたびお目にかかる弁天様がそっぽを向いてしまうなんて。。。ただ昔は赤ちゃんは人のうちに入らなかった(成長せずに死んでしまうことも多い)から、子を想う母は、神様を敵(?)にまわしても、守りたいと思う。。。

切ない事件でした。。。

 

あ、千吉親分が死んじゃって、十手を引き継がないって言ったのには、実は深いわけがあるってことを奥さんの松葉さんから打ち明けられるわけだけど。。。。北一はそれと知らずに、その意思をちゃんと汲んで、真実を求めようと、岡っ引きに頼らなくても住みよい街になるようにと、奔走してるというのがとても心地よい。

まあ、松葉さんや、富勧さん、検視官の栗山さんが、そのように導いてるってことも大きいんだろうけどね。。。

にしても。。。って早々に話は2.3章の弁当屋一家殺しの話に移ってしまうんだけれども。。。岡っ引きが下手人なる人を捕まえて、拷問して、自供させる。拷問に耐え切れずに嘘をつくっていうことが往々にして行われていたという事実を、弁当屋殺し、そしてさかのぼる遠く国の昔の事件でつまびらかにされて。。。。たしかに、千吉親分が望むような世の中にならないと、つらいなぁ。。。と思うのであった。今でいう、冤罪がごろごろ。。。

 

弁当屋殺しの女を追うことによって、相棒(?)喜多次が昔の自分ちの家業のことを話していくんだけど。。。北一には、ちょっと、いや、かなり刺激が強かったね。。。同い年くらいの喜多次がどんなふうに風呂屋の焚き付け人に身をやつすことになったのか。。。自作でもちょっと明らかになるのかしらね。。。

ひょろっちくて世間ずれしていない北一には、彼くらいの相棒がいないと今回のようにすぐに殺されちゃうだろうから。。。頼りになる相棒。。。

ただ、彼との出会いの辺り、まぁ正直に言えば、きたきた捕物帖そのものの内容をこれまたきれいさっぱり忘れているので、早々に、要再読だわ(^^;

 

で、おでこさんである。

私の中ではおでこさんはまだ子供であった。それこそ、きたきたと同い年くらいのイメージである。それが。。。時間は流れてるんだねぇ。。。大人になって、役所関係で働いてるって!?とてもとてもびっくりしてしまった。

おまけに、彼の相棒(?)的な、なんでも図りたがり、頭の切れる弓之助くんの話になり、(北一がちょっと彼に似ている!?)、勉学のために長崎に行って、そのままそこで学者になっちゃった。。。というのを聞いた時は。。。そっかぁ。。。平四郎のあとを継ぐことはなかったんだなぁ。。。と寂しいような気持になり、あぁ、ぼんくらシリーズも、また読みたい。。。なんて思うのである。

余談だけれども、おでこが来ている着物(?)に小さな字、干支文字がちりばめられているのをみて、高田育さんの、あきないシリーズの幸と友蔵が考えたのに妹にぬすまれた図案の小袖!!って思ってしまった私は、正解?宮部さん、あれ、読んでる??ww

 

かと思えば、元うなぎ屋の2階、わけのわからぬ書が書いてある部屋、さくらほうさらじゃない!笙之介くんじゃない!!とまた興奮する私。。。もう、宮部さんの思うつぼだわね~(^^; いつまでたっても、宮部さん再読はループし続けることになりそう。。汗

 

喜多次が犯人に対して言う、「娘の皮をかぶった化け物、人じゃない」っての。昔から、そしてそれからどれだけ年月を経た現代にも健在で。。。ほんと、やりきれないなと思うのである。。。