makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

分厚すぎる「模倣犯」とりあえず、第1部

宮部みゆきさんを再読しよう♪シリーズ。いよいよ本命の「模倣犯」である。

3度目。。。になるのかな? 最初はもう、先が知りたくて斜め読みに近いものがあった。でも再読するには文字好きの私であってさえ、二の足を踏む長さ。

この本は自分で買ったものの、友人たちの家を回っている間に、犬にかみちぎられるという惨事に遭い、新しいのを買ってもらった。我が家にあるのは第10刷。初版から1年とわずか13カ月で10刷とは!!

 

 

もちろん発売されてすぐ読み始めて。。。当時コメンテーターとしてテレビ出演されてたおすぎさんだかぴーこさんだかも、同じ時に同じ本読んでて。。。なんか、自分が誇らしかった(?)のをよく覚えている。。。

もちろん、この本は衝撃で、いくら私でも、犯人と、おおまかなストーリーは思えている。

でも、第1部ラストに登場した、事故を起こした事件の犯人と思われる二人組の、うちの一人、え?栗原浩美ってだれよ!!と、思うのである(^^;

もひとり高井和明のことはよく覚えてるのに!?心優しきお兄ちゃん。巻き込まれたかわいそうな人。。。。ってことは、栗原博美は電話の主、短気でのぼせやすい「子供」の共犯者。。だね。。

 

で、1冊ごとにすれば、最初のころを忘れちゃいそうだから、とりあえず第1部で記事up。

公園から発見された右腕と、その後送り付けられた古川鞠子の事件。そしてラスト犯人と思われる二人の人物の死亡まで。

 

塚田真一 大川公園のごみ箱に遺棄された右腕を見つけてしまった男の子。彼は過去に両親と妹を殺された生き残ってしまった男の子。家族を殺した犯人の娘樋口めぐみから隠れるため、別件でその場に居合わせた前畑滋子と行動を共にしている。

 

前畑滋子 ジャーナリスト。以前頻繁に起こる女性誘拐事件を調べていたが、その中の女性に古川鞠子がいたため、スクープを狙い(といえば言葉が悪いが)、右腕遺棄を含めた一連の事件を追っている。

 

古川義男 鞠子の祖父。豆腐屋の主人。あるときは犯人にホテルに呼び出され、連れまわされるという道化を演じ、その後も犯人からやたらと気に入られている。。刑事に劣らぬしっかりとした洞察で、犯人を見極めようとしている。

 

武上悦郎 刑事。裏方のスペシャリスト。塚田真一の昔の事件にも心痛めている。鋭い洞察力で、陰から捜査を支えている。。。

 

HBSテレビ 事件を追うマスコミの筆頭。ちょこちょこ捜査の邪魔をし(すっぱぬきや、資料の提出の拒否)、結果、犯人にいいように踊らされている(?)

 

 

発見者、被害者、警察、マスコミ、それぞれの目線から淡々と事件の経過が描かれる第1部。さぁ、これだけの情報で、あなたは犯人を見つけられますか?

作者からの挑戦のようである。事件当時者と同じだけの情報が与えられた。さあ?的な。

もちろん、私にそんなこと想像できるわけもなく。。。でも、バブルの残骸お化けスポット、たしかここでまた何かあった気がする。。。すべてが伏線。

 

 

さてさて、2部に進みましょう!

女主人公と女刑事が気の毒すぎる「クロスファイア」

宮部みゆきさん初期作品再読シリーズは、やっと第10弾に!(第1弾をあかんべえじゃなく、ソロモンの偽証から数えることに、変更!w)

この本は、昔図書館本だって、その後古本屋で購入したものが現在我が家にあるのだけれど、上巻は、この表紙だけど、下巻はちょうど劇場公開されたころのものらしく、矢田亜希子さんなんですよね~。裏表紙には彼女の談話があるという。。。

映画、存在自体知らなかったけど、瞬時に燃え上がる人。なんて、当時の映像技術を考慮したりすると。。。あんま、見たくないかな(^^;

 

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余談はさておきであるが、了読後、感じたのは二人の女主人公の気の毒さである。

一人は真の(?)主人公、青木淳子、そしてもう一人は、彼女を追う女刑事、石津ちか子である。

淳子は、パイロキネシスという困った能力を持ってしまったため、人との付き合いを避け、そして、自分が正義なのか、でもその巻添えで殺してしまった人たちに対して正当化でききれず悩んだ末に、よくわからない組織に目を付けられ、挙句、結婚詐欺まがいの、心を許した男に殺されるという。。。まぁ、道づれに彼も連れてった淳子の愛は報われたともいえるのか!?

木戸浩一。その男は、悪の組織(?)のなかでも、淳子と同類で、もしやホントに淳子を幸せにしてくれるかもしれないと、淳子のみならず、私も思った。。。なのに。。

同じく悪の組織(カーディアン)の伊崎“船長”は、殺人(報復?法律では罰せられない物への処罰?)に付属するもろもろに心折れて、まぁまだ人間だった。まぁ、そもそも彼は異能者でもなかったわけだが。。。

そして、もう一人石津に至っては、一緒に異常な放火犯(?)を追っていると思っていた直属の上司、さらにそこから紹介を受けた現場責任者(?)、彼からまた同じく同志(?)と思われる刑事を紹介され、事件の真相、淳子に迫るも、その二人は実はその悪の組織(!)に携わる(事件をもみ消す!?)警察関係者だったという結末!!

そりゃないよぉ・・・(;´∀`)じゃない??

さらに石津さんにとって、さらなる恩師的な人が、前に出てきた伊崎“船長”であることも。。。

 

衣笠巡査部長が、青木淳子はもとより、ガーディアンに罰せられる犯罪者も同じく「異能者である」と石津に説く場面。思わず私は納得しそうになったけど。。。淳子やかおりちゃん、(昔の)浩一には、心がある。こんなことしたくないのに。。巻き添えにしちゃった人たちに対する後悔とか。。その後大人になるにつれ付き合い方を覚え、浩一のように心を閉ざすパターンもある。そう、「他人の生殺与奪を握ることを覚えてしまうと、たとえその殺戮の目的が何であったにしろ、人は自分勝手な生き物へと成り下がるのだ。」という言葉に続くのは確かだけれど。。。 だけど犯罪者たちは違うよね。うん、絶対に違う。だからお願い、一緒になんてしないで! そこが衣笠と石津の現在の立ち位置の大きな違いなんだね。私も、できれば、石津の立場でいたいなぁと思うのである。

 

主人公の女性二人が気の毒であったけど、ラスト。伸江の登場がじんわりときた。淳子のことをちゃんと心配し、彼女氏の死を残念がってくれる伸江。そして、「妹?」とかおりを見るところは、最初のページを振り返って、ほんとになんだかじんわりである。

 

倉田かおり。淳子が彼女と(ガーディアンを介せずに)会うことができていたならば、淳子も幸せだったんじゃないかな。

 

そして牧原。淳子に最後に名を告げなかった牧原。数少ない、いい人だったなぁ。。。

つらい過去をのりこえて、牧原とかおりが、幸せに、生きてくれればいいなと思うのである。

 

渡瀬はこうして現在の渡瀬になった。。。「テミスの剣」

中山作品を読み進めてて、いろんな登場人物が行き来してて、確認しようとするたびにランキング上位に挙がってくるこの作品。シリーズでないけど、育てていきたい古手川刑事とペアを組む渡瀬と、あるときはおばあちゃん、ある時は高裁の判事、そしてある時は司法修習生の教官と幅広く活躍する高遠寺静。この二人の物語ということで、まだまだ積読はかなりあるのに、買ってしまった汗 そして中山作品は発表順に読まねばならぬということで、ここでここで登場。

「テミスの剣(つるぎ)」

 

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渡瀬がまだ新人で、先輩ペアの鳴海にひきずりまわされている。。。

あぁ渡瀬にも古手川さんのような時代があったんだぁ。。。なるほど、鳴海先輩の姿を見て、今の渡瀬さんが出来上がったのね。。。

なんてしたり顔で読み進めると、時代錯誤も甚だしい、まさに昭和の刑事ドラマじゃん?的なひどい取り調べをする鳴海。(まぁ、時代はまさにその昭和だったんだけど)

そのひどさは圧倒的過ぎで反吐が出るくらい。。。それが許されていた(?)時代を幼くても生きてた私だけど。。。ひどすぎた。。。読むのが嫌になりそうだった。。。

反抗できずに引きずられ、結果、冤罪を生み、そしてその犯人とされた明大は獄中で自殺。彼を殺したのは自分だと。。。

調べていくうちに、証拠を捏造したってか!?そしてそれを悪と思わない、自分は刑事として正しいと主張する鳴海。渡瀬はいい反面教師に出会えたという事か。。。

 

そしてもう一人の主人公高円寺静。退官まで残り少ない東京高等裁判所の判事。渡瀬が作った冤罪の判決を出した判事である。

彼女は、「静おばあちゃんにおまかせ」で優れた頭脳と、正義感を持つことはあらかじめ知っていたけれど、この判決をきっかけに退官をまたず、辞任していた。。。

そして、冤罪の暴露を後押ししてくれた東京高等検察庁の恩田。

恩田と静による、まっとうな正義感。剣と秤を両手に持ったテミス像。

そして、冤罪被害者の明大の両親。

彼らによって、もう二度とまちがわない。知らないことはなんでも知ろうとする。古手川から言わせれば言葉が少なく何を考えてるかわからないけど、頼りになる(?)渡瀬が出来上がったのだ。。

 

渡瀬が一匹狼然として会社になじまず(?)、単独行動が多いのはこういう事だったのか。。。それでも続けてる渡瀬。めっちゃ、かっこいいじゃん( *´艸`)

 

そんな過去の事件の振り返りかと思いきや。。。

四章で、時間が23年後、いわゆる現在になる。そこで出てくる今までの中山作品とのコラボレーションである。古手川の先輩渡瀬、の時代である。

 

渡瀬が古手川に俺は別件があるから一人で行って来いと云った宮元町の事件 コンビを組むのは警視庁の犬養。「切り裂きジャック」事件だ!

犬養が、古手川の事、若いのに。。。何か背負ってるんだろうな。。。的な部分が気になってはいたれど、先を急ぎスルーしたので、今回改めさらってみた。別件もあって「カエル男」出してきたから。。。

学生時代、親友がいじめにあっているのを何もせずに見過ごし、挙句に彼が自殺する寸前に声をかけて、「カズくん(古手川)が、一番ひどい」といわれる。それゆえいじめ、そしてそれを放置するのことにトラウマを持つ。それが彼の過去。

そんな古手川とコンビを組む渡瀬。これまでの作品は古手川の視線で語られるばかりだったけど、渡瀬の目線から語られる古手川。え?めっちゃ古手川の事買ってるやん。。。。うれしくなるのである。

 

そしてその警視庁で迫水が殺された事件を扱っていて、昔の関係者渡瀬を訪ねてくる「のこのことやってきた未熟な刑事」が葛城って!?笑

葛城は、「静おばあちゃんにおまかせ

そしてこの第4話静おばあちゃんの醜聞で円に語って聞かせたのが本事件。そっか、私この明大冤罪事件について、すでに知ってたんだ汗

エピローグに、渡瀬はその孫娘円(と葛城もいたけど)と静の墓前で対面する。静の意思は円に引き継がれ、そして、今、出会えた。。。(ロマンチック系ではない)そして、「刑事でいて」静と同じ言葉を告げられる。

 

そして目玉は埼玉日報尾上。カエル事件でやたらと目障りで、当然渡瀬からは邪魔者扱いの記者さんだけど、この事件で、渡瀬と強いきずなを持ってましたか。。。いやはや。。。にしても、彼のマスコミとしての姿勢もある種、尊敬できる信念だ。

「法を執行する者、法の遵法者が法を犯す。ミイラ盗りがミイラになる。その愚かさを思いきり嗤ってやりたいのですよ」

 

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人が人を裁く。神の領域ではないのか。作中何度か出てきた言葉。よってテミス像。剣、権力の使いよう。。。

つくづく思う。中山作品の視点は、現在にはびこる難しくも、痛いところをしっかりと、ついてくるよ。。。のうのうと生きてちゃ、色んなものに騙されちゃうよ。わかっちゃいるけど。。。実践なんてできないから、かわりにせいぜい一緒に考えさせていただきます。。。

5. スタイルシートの設定