ドラマとは違う結末の「高校入試」
関西地区で放送されてた湊かなえさん原作の「高校入試」。
ドラマを見たらやっぱり原作を。。。ということで、再読してみた。
解説で知ったんだけれど、ドラマが先で、その後小説化されたということで、小説を読みながら、結構忠実にドラマ化されたのね~。。。と思っていた私は恥ずかしい(^^;
ドラマと小説では結末が違うと書かれていたけれど。。。
うん、全然違った。私としては、圧倒的にこちらのほうが現実的で好みである。
ドラマでは、明らかにされてなかった、事情聴取(聞き取り)の際の、自分に都合の悪い事を隠してるところとかも、あぁ、やっぱりそういう事ねと納得できたり。。。人間とは自分の都合の悪い事は、言いたくないものなのである。。。
水野先生が、携帯が鳴った時に、カンニングが行われていないか、ちゃんと見てた!なんてところは、水野先生までもが。。。。って感じだったけど!?
校長先生も、ドラマでは、ラストまでのらりくらりと知らんぷり!?的だったけれど、こちらでは、ある時を境にぐっとまともになって、荻野先生の「以前は尊敬していました」ってドラマでのセリフが、なるほどと納得いくものになった。
荻野先生の告白が、つらかった。自分を正当化してるつもりだったのに、戦ってるのはほんの10代の少年で、ネットの悪意の軌道修正をしようとしたが、もうどうしようもならないくらいに悪意は広がっていた・・・
2013年の作品で、この問題がとりあげられてたけど、2021年現在。無記名の誹謗中傷が、他人への攻撃が、これでもか!これでもか!!とうんざりするくらいにあふれてる。こういうことは、時代がたっても変化しないんだなぁと思うと悲しくなる。
高校入試っていいうシステムは、かかわりがないからわからないけど、ガラケーとは比べ物にならないほど精密なスマホのせいで、イタチごっこの戦いがくりひろげられているのだろうか・・・
学校の先生も、準備からはじまりモンスターペアレンツとの戦い、採点、後片付けと、苦労ばっかりで、ご苦労様です。。。そりゃぁ、行事化しちゃうのも、無理ないよね。って、これは、生徒じゃないから言える言葉か。。。
どうせ、私はまた忘れるから、ラストの違いをここに書いとこう!!
ドラマ・・・辞職は校長のみ。荻野先生は荒れた高校へ。そして春山先生は一高に残り携帯娘、会長息子、松島息子のクラス担任となる。
小説・・・校長と荻野先生の辞職。春山先生はフリースクールの教師へ。(二股相田先生は、ドラマ荻野先生のかわりに荒れた高校へ)
ちなみに私、ドラマを見るのが今回が初めてで、小説を読むのは2回目。
初めて読んだ時の感想に、「最終的に退職された二人の教師は立派だった」と書いてるところを見ると、私、意外に、ぶれないじゃん!!って思った(笑)
そして、坂本先生も、そのぶれない正直さを、私は嫌いではない。。。