makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

コロナ禍の今、「半夏生」がじわる。

今野敏さんの 安積班シリーズの「半夏生」を読んだ。先月末からシリーズ復帰して、短編ばっかだったのが、いよいよ長編だと知ってウキウキし、読み進めているうちに愕然とした。え?バイオテロ??・・って、まさに今の日本じゃん(^^;って・・・

もちろん、このコロナ禍は、テロではないし(噂はあったけどね・・・)そもそも、この本編も。。。。以下、ネタバレです。古い作品だけど、一応、インターバルを。。。

 

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2004年八月の刊行らしい。。帳場を仕切るキャリアの岸辺が安積に言うのである。。

「この国には、ショック療法が必要なのです。テロの標的にされているにもかかわらず、危機意識がない。~中略~ 今、バイオ・テロが起きたら、この国はちゃんと機能するのだろうか。私はそれを試してみたかった・・・・」

ちょっと、え??って感じだけれど、まぁ、2004年のお台場で起こったことは、15年以上たった日本でも、同じことが繰り返される現実。。。政治の軋轢、メディアの争い、そして病院のパニック。。。

なんか、コロナ禍を描いた物語って言われても、納得しちゃうような内容に、今野さん、すっげ~な~って思うのである。

 

あとね、シリーズ最初の「二重標的」で、ベイエリア分署と、青島刑事の湾岸署、どっちが先なんだ??なんてつまらないことを読メの感想で書いた記憶があるんだけれども、今回もそれを彷彿とさせる場面が。。。( *´艸`)

バイオテロが疑われ、現場となったお台場に流入する人口を制限するために、高速湾岸線の台場出口及び13号地出口の封鎖をお願いしたい。ということで、速水さんの交機隊が振り回されることになるんだけれども、結局・・・

「レインボーブリッジ、封鎖できませ~ん」かの有名な青島刑事と同じ境遇に立つ速水さん一同。。。まぁ、スマートな速水さんだから、そんな泣き言(?)を言うことなく、ちゃっちゃと対策を講じて仕事に励んでらっしゃるけど。。(あ、そしてもちろん青島さんが仕事に励んでないわけでもない。。。)

映画「レインボーブリッジを封鎖せよ!」の上映時期をググると2003年!ビンゴだ(笑)これは確実に、今野さん、意識したでしょ!?( *´艸`) って、両シリーズの一ファンの感想です。。。

 

事件はさておき、安積班が良い。

須田x黒木コンビ、今回は現場じゃなくて、病院の中だったけど、須田チョウさんはものすごい働きだし、以前、須田を助けたかった黒木は、今回、須田にナースの彼女の件で、助けられちゃったね( *´艸`)、ただ須田さん、彼女(まだ付き合ってないし、そうなるかもわからないけど)を見たいからって、インフルエンザワクチン接種に出向くって面白すぎ。でもそれが事件の為に好条件になるなんて!?安積さんが須田は「もってる」っていうのに納得です。

そして、村雨x桜井コンビ。安積さんは、桜井が村雨に飼いならされてしまう(?)んじゃないかと心配するも、実はこれまたいいコンビで。。。おまけに村雨は安積の前で緊張しているという事実が!!安積さんも村雨の気を悪くしてるんじゃないかと心配してて、実際、安積x村雨もいいコンピなのよね~としみじみ。村雨の奥さんも、この事件では実にいい仕事(?良いっていうのはもちろん御幣があるのは分かってるけど。。。雰囲気、分かるでしょ??)してるし・・・。ふふふ、愛妻家の村雨さん。

 

人生くさってたマルタイBの原田さんも、よかった(^^)

あ~。早く現状も、よかったよかったの世の中に、なりますように・・・☆