makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

二つの物語が一つに。。。「レベル7」はドキドキがすぎる!

例年年の初めは東野圭吾さん的な習慣だったんだけれども、秋ごろから始まった宮部みゆきさんの昔の本を読み返そうシリーズで、ぶっとい本が12月中頃から枕元に横たわっていた。。。読み進めてはいたのだが、一向に終わる気配が見えなくて、正月休み最終日に一気に残り半分を読み進めた。

 

「レベル7」 レベル7まで行ったら戻れないー

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覚えてたのは、この1行だけだった(^^; いやそれって、覚えてるって言わない!?

…ってか、私はこれがカード破産の話だと思ってた。(←それって火車!?)

 

ビル(デパート)の屋上での男と、その男と喫茶店で会話する男のプロローグ。

ここ、本編をすべて読み終わった後にもう一度読むと、めっちゃ、しみじみする。

この数ページでこれから起こる結構な出来事が、あああ。。。と思えるのである。

 

物語は、記憶を失った二人の男女がある一室で目覚めるところから始まる。腕には変な文字、クローゼットには拳銃と現金と血の付いたタオル。

「すべてはまだ始まったばかりだった」なんてドキドキしてるのに、章が変わると別の話が始まる。

カウンセラー的な仕事をしている真行寺悦子は、教え子(?)のみさおが行方不明になった時かされ、探し始める。。。

 

みさおの話を読みながら、あぁ、これって薬物中毒をめぐる病院のお話だっけ?

すでに、二人の男女の話がどこかに行ってる私(^^; 単純というかなんといおうか。。

 

話が進むうちに、二つの話が榊クリニックでつながる。謎の男三枝が、どっちの話にも共通してる人物らしくもう私の頭の中はパニックでしかなかった。。。

 

金にまみれ人道から外れた病院、治療やら、山荘で起こった凄惨な殺人事、生き残った人たち。私の記憶にだってある現実のホテル火災を題材にしてると思われる事件。そこに不倫カップルまでまぜますか?

25年以上たった今でも、全然色褪せず身近に感じれる恐怖と傷みに悔しくなる。

 

悪者の権化、村下猛蔵が「ここは俺の町だ。横取りされてたまるか」って言う。子供の言い分みたいだけれど、一度人を恨むと、そういう思考の流れになっていくのは理解はできる。でも恨みが別の恨みをよんで、恨みだらけでがんじがらめになっちゃう。

その結果、色んな人を巻き込んで、大事になっちゃってる。

三枝がラストやっと言えた言葉「警察を呼べ」って言う言葉。

悪い事はどんな理由があっても悪い。裁かれなければならない。まぁ、警察だってややこしいことになっちゃってる今だけど、そういうけじめって言うのが、また最初の一歩になるんだよなぁ。。。

 

そんなことを思う、年の初めなのである。