makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

肝は第十四章「冷たい校舎の時は止まる(下)」

とにかく先が気になって、一気に読んでしまった(^^;

辻村深月さんの「冷たい校舎の時は止まる」下巻である。

情感を読み終えた後のレビューで、その名前を目にしてしまい、そのつもりでありながらあれ?って思いながら読み進め、そして。。。なるほど。。。

最初に消えた(帰った?)充の場面はとにかく怖かったけど。。。読後感はいい感じ♪

冷たい校舎の中で、彼らと一緒に過ごしたこと。たまにじゃなくて何度でも思い出したいです(^^)

 

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まずはやっぱり、飛び降りた人の事。普通に考えれば絶対そう、彼女なんですよ。だけど、消えたあの写真のせいで。。。まんまと騙されてしまいました。はい。

 

上巻の充君にはじまり、校舎から出ていくときは、彼、彼女らの過去が語られるわけですが、それにしても14章の菅原の話がやたら長かった。それもなんだか一見今夏の事件とっていうか、今までの子たちとは全然違ったタッチのお話で、おまけに「菅原」というのは、ネタバレとして目にしてしまった名前。話が全然それていったようで、私の頭の中では???だらけ。

ただ、上巻読み終わって、ベッドに入ってから、あれ?だんだん人が減っていく。。。これって、アガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」パターン?罪の軽い人から退場してく?でも待って!あれって、死んだと思った人が生きてるのよね・・・って感じでよけいに、混乱の闇に落ちていく私。。。

でもね、ただ1点、私が自分をほめてあげたいのは、お祭りでヒロくんに買ってあげたピアスが、金色のピアスで、あれ?それって榊君のピアスもそんなんじゃなかったっけ??ってちゃんと引っかかったこと!・・・っていっても、そこはもちろん、深くは考えなかったのがまた、私のおバカなところなんだけどね。

逆に、もうひとりのヒロくんに買ってあげた指輪の行方は、2年後の喫茶店の場面でやっとえ??ヒロくんがプレゼントしたかった女の子・・・みーちゃん??あ、!!!って気付くの遅っっ💦ってやっぱりあきれてしまう私なのである。

 

だんだん話が分からなくなってきてるとき、梨香ちゃんがいるのに榊君がいないのはなぜだ?って鷹野がすごく怒ってた(?)けど、それをいうなら、景子さんに対して生徒会長の裕二くんがいないのがおかしいじゃん!って思った私に、景子さんの取った行動がすとんと落ちて、なるほど・・・・と思った。そこは作者の技だね。

ただ、それと同時に、学園祭の当日の場面でやたらと名前がでてくる雨宮さんに、ぎわくをむけてみたりと、実は私も忙しい。

とんだ勘違いといえば、ラスト、鷹野が電車で視線を感じた先にいる見覚えのある制服の彼女は、「ひまわりをお手伝いしてたサトちゃん!」ってひとりでニンマリしたけど、いやいや、サトちゃんに会いたい(?)のは、鷹野じゃないでしょ。。反省だらけである(^^;

 

にしても、そもそも、最初におっきなヒントがあったね・・・「クラスの中で、鷹野の事を名前で呼ぶ人間は菅原ただ一人しかいない」・・・って。

鷹野博嗣・・・ひろし・・・ヒロ・・・う~ん、私には気付けなかったなぁ・・・( ;∀;)

あれ?でも待って!貧困とか両親の問題じゃない、普通の家の子のヒロくんがひまわりに入ったのは、菅原の母が近所に住む仲のよかったヒロの母親に熱心に進めたから。。。??・・・親戚だよね??・・・ちょっとここだけ設定ぼかしてあるかんじですか??兄弟にまちがわれるほどよく似てるいとこ同士。だったはず(・・?

 

何はともあれ、大学2年生になった(1年の人もいたけど)みんな(?)がちゃんと笑顔で集まってるのが良かった。

深月もちゃんと上向きだったし、そしてラスト、榊と鷹野が再会する直前で終わるところが、またいろいろと明るい希望が見え隠れしてて、とてもよかった。

 

読後感がいいのが、辻村深月さんの魅力だね~(^^) 

最初はほんと、こわかったけどね( *´艸`)