makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

第一話「富勘長屋」は「桜ほうさら」から「きたきた捕物帖」へと。。。

宮部みゆきさんの新シリーズ「きたきた捕物帖」を読んだ時に、刊行記念フェアのチラシが挟み込まれていて、その中に、「桜ほうさら」があった。

 

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主人公の北一が住んでいるのが「富勘長屋」そこが登場しますよ!って。。。

宮部さんの長編は、間違いなく読んでいて、桜の季節になるとこの「桜ほうさら」を再読したいのよね~と思いつつも、遠のいていたのだけれど、これを機会にえい!っと本棚から取り出してみて読み始めると、なんともびっくり!!

先だって読み切った「きたきた捕物帖」に出てくる人物が、実はこの「桜ほうさら」にわんさかと出てくる。。。

その第一話「富勘長屋」の章を読んで、北一がこの長屋に住むために訪れたところを再読すると、いかんせん、「桜ほうさら」の結末が想像できてしまうのが物悲しいんだけれども。。。なんとも、どぎまぎしてしまう。

「桜ほうさら」から約3年後の富勘長屋あたりが新シリーズで描かれてるのだ。

住人の皆さん、そして貸本屋の村田屋の治兵衛。手習い所の武部先生。。。。

この物語を読み終わってから、もう一度「きたきた~」読んだら、もっと楽しいはず♪♪

ワクワクするような第一話でした。。。

 

で物語は「桜ほうさら」である。

父親が何者かにはめられて生まれの搗根藩から江戸に出てきた笙之介が藩江戸留守居役の坂崎氏、通称東谷氏のもとでその冤罪を晴らすため調べ物をするお話。

おりしも、搗根藩では、次期藩主の座をめぐって家老四家、正妻側室の間で争いが起きているという。。。どうやら、父はそれに巻き込まれた。。。らしい。

・・・というお話は、結構ややこしくって頭がこんがらがってしまうのだけれども、それを調べるための仮の姿のなかで、笙之介が富勘長屋で、写本をしながら、長屋の人と交わり、そして、恋もする。。。?

結末をはっきり覚えてないんだけれども、おそらく悲しい結果になるまでに、人としての幸せを、搗根の実家で母や兄と生きる難しさばかり味わった笙之介が、過ごすさまを、じっくりと、ともに味わっていきたい。。。そう思うのである。

 

前回2013年に読んだ感想が。。。「やさしいだけじゃぁだめなんです。」なのよね・・うん、笙之介、第一話を読んだだけで、誰の立場から見ても、「かわいいやつ、守ってやりたい」お人なんですよね~。

 

手に持っただけでその分厚さにもさることながら、久々に結構字が小さくて、読み応えのある1冊。楽しみです(^^)