伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ第3弾 「AX アックス」やっとたどり着いた。
読み始めて、これはもしや短編集の部類に入るのか??と思いつつも、一気に最後まで了読。了読の感想(?)は、とりあえず本ブログにupしたので、こちらでは、あとがきにあたる(?)杉江松恋さんの解説を読んで思ったこと。。。気付けなかった3点について。。
まず、1作目グラスホッパーはバッタ、2作目はマリアビートルでてんとう虫。流れで行くと3作目も昆虫になるかと思いきや AXで斧。道具になった。という点。
うん。いわれてみればそうなのよ。物語で昆虫が頻繁に出てくる。まず思いついたのが、1作目の偽装家族の次男君がもってた昆虫図鑑のエピソード。そして、2作目は主人公の通り名が天道虫くんなで、わかりやすくなったと思いきや。。。なるほど、道具だよね?と思いつつも結局は、「蟷螂の斧」カマキリさんのはかない抵抗という意味の言葉らしいが。。。結局やっぱり昆虫なのね。という話。殺し屋さんの蝉やスズメバチさんだって昆虫だし、そうすれば、何故押し屋の槿さんは植物なのか?ちょっと考えると、謎が謎を詠むばかり。。。次の作品が出て読むときには、この辺をちゃんと覚えておかねばならぬという教訓を添えて・・・
続いては、章の頭に押されるハンコ。主役を示しているのだが、もう一つの仕掛けが隠されていることがわかる。という点。
え??まったくわかんないのですけど。。。(^^;
途中兜さんのハンが斜めに傾いてて、違和感。。。っていうか、克己君と兜さんが重なって押されてて、あれ?この章、いがんでるし、重なってるし、雑い??って記憶が唯一残ってるだけ。。。。
見直してみたけれども、わからない。マリアビートルにも戻ってみたけど、まったくもってわからない。こんな私にもいつかわかる日が来るのだろうか。。。ないだろう・・・ということでググってみた。・・・けど、わからなかった!?おまけに、デパートの警備員奈野村さんだけが、ハンでなく、♦という謎まで上書きされた(^^;
ご存じの方は、ご教示をお願いできればと。。
ラストは、作品名「AX」「BEE」「Crayon」「EXIT」「FINE」
ABDEF順になっているという事実。さらにはなぜかDがない、という点。本来3作目に「Drive」が予定されていたのが幻の作品となり、書下ろし2編が加えられ製本化された。という話。
ここまでの流れでもちろんのごとく、言われるまで全く気付かなかったという(^^; どころか、あぁ、短編集なのねCrayonって。。。とか何も考えていなかった自分に愕然とする。まぁ、そこを気にしないのは、ハンコの謎がいまだ解決してない私には当然といえばそうなのだが・・・
幻のDには、表題の「おの」にちなんだ斧田さんが登場したとな!?物語は全然違ったのね。。。家族旅行って!ますます、牧歌的(?)な作品だったはずが!?
でも、一気に話の流れを変えて、結末まで走って行ってる様に、あぁ、作家さんの頭の中は、曲が降ってくるというアーティストさんと、やっぱり共通の選ばれし才能という泉が沸いているのだと、庶民の私に謎、追いつけるはずもなく、分かろうなんて、百万年早くってよ!!の世界だということで、解説まで了読。
とにもかくにも、この物語、「殺し屋」シリーズであるけれど、前の2作に比べ殺しはも、普通の人と同じ人生がある。特別じゃないということ。愛の物語だなと、なぜかとても読後感の良い、お気に入りの物語になった。という話である。