makiのきまぐれ読書日記

読んだ本を忘れないように。。。

「笑わない数学者」は文系の私でも興味深かった。。。

2020年の読書スタートダッシュはすさまじいものがある。随分前から積読の「安積班」シリーズ「万能鑑定士Q」シリーズをこなし、同時期購入、いちおう目標に置いていたこのシリーズにたどり着いた。。。

 

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森博嗣さんのすべてはFになるシリーズ。正確には、S&Mシリーズというそうだ。

3冊目の「笑わない数学者」我が家にあるのはちまたにでてる表紙と違います!

2014年、綾野剛君と武井咲ちゃんの秋ドラマで存在を知っり、綾野剛くんが大好きな私は、6冊ほどまとめ買いをし、翌年3月に1冊目を読んでいる。。。。

がしかし、根っから文系頭の私にはこの本は難しすぎる。。。理系のことはすっかり理解できないのだ。その昔、理系の彼氏に数学を教えてもらっていた私は、この人の頭の中はどうなっているのだろう?一度割ってみてみたい。。。と考えていた。。。結果、テストでも赤点ギリギリ。。。私的には赤点にならなかった時点で効果ありだったんだけど、彼氏さんは、ちゃんと教えてあげたのに何故理解できてない?と不思議そう。。。理系と文系は、そもそも違うという私の結論を生んだこの甘くもセツナイ思い出とともに、より一層理系、とりわけ数字が苦手な私に拍車がかかった過去を持つ。だから2冊目を読んだのは1年半後の2016年10月。その読メでの感想は「ふ~ん」である(笑)そして今は2020年の2月。3年半後!!読む間隔がどんどん広がっている始末だが、我が家にはこのシリーズ積読があと3冊。。。。読み終わるのは果たしていつ!?

 

…と言いながら、実は続けてもう1冊行けるんじゃないかと思ってる。なぜって!?

 

だってね、私、このオリオン像のトリック、読み始めてすぐわかったの??え?これって建物が回ってるのよね?きっと。。。表側のオリオン像は裏側の庭にはないんでしょ?ぐるっと回ったら、そりゃぁ、簡単じゃん!!(笑)

 

もしかして、ドラマで、このお話やってたとか!?(笑)。。でも確か、東野圭吾さんのミステリーで、このトリックあったのよ。どの本だったか思い出せないけど。たしかその時調べたら、このトリックは昔からいろいろ使われてるって書いてあったような気がするがそれは私の何かの記憶との混乱かどうかは定かではないけれど。。。ちょっと私もミステリー読むのに慣れてきたんじゃないの??なんて思う自己評価高め(笑)

 

って言いながら、6章萌絵が1本抜き取った犀川のたばこの残数・残数4-萌絵1=3のはずが2本?・・・と思ったら犀川さんが1本抜いて残り2本って書いてあった(;'∀')これって犯人の仕業!?犯人はこんなに犀川さんに近づいてるの!!そうそう、ポケットから名刺入れもなくなってるしね。。。ドキドキ・・・あれ?最後まで出てこなかった。。。っていう相変わらずな、見当違いも見せる相変わらずな私。。。

そんなだから、天王寺博士が出した数字の問題は、さっぱりわからず。。。というか、考える気にもならず、数字の玉の問題に至っては、答えがわからなくても全然気にならないという。。。(笑)

だから、殺人事件の方は、けっこう、ふ~ん・・・って感じ!?

 

あと、この話に私が入り込みやすかったのが、プラネタリウムだとか、オリオン座のペテルギウスやリゲル。私がわりとよく知ってる小道具(?)だったからだろうね。オリオン座。先日読んだ伊坂幸太郎さんのホワイトラビットにも出てきたっけ。。赤い右上ペテルギウスと青白い左下リゲル。舞台となった三ツ星館のイメージが頭に想像できた。。。

それのおかげ??無重力で紙飛行機がどうやって飛ぶ勝手いう命題、鏡に映るバルタン星人(!)の話も合わせて、犀川先生の言う、左右・上下・前後の定義ってのが珍しく理解できた♪♪

そんなわけで、せめてもう1冊。シリーズの積読を崩しておく気に(今は)なってる私って結構単純だな~って、自己評価甘め(笑)

 

あと、お勉強になったのが3人までなら殺人は起きないって話。

2人なら死んでない方が犯人だ。3人なら自分が犯人でないならもう一人の生きている相手が犯人。犯人の心理になれば、もちろん殺しなんかばれたくないように計画するものだから、なるほどな~って思うのである。

 

あと、たまに出てくる「諺で言えば」がちょっと好き。

喉元過ぎれば熱さを忘れる

類は友を呼ぶ 牛に引かれて善光寺詣り

危ない橋を渡る 虎穴に入らざれば虎子を得ず

瓢箪から駒

文系頭の私にも、回答が出せる話題は安心なんです。でも牛にひかれて善光寺参りがわからいので、ググってみる。

昔、信濃国小諸にケチで性根の悪いおばあさんが住んでいた。

ある日、川で布を洗濯して軒先で乾かしていたところ、一頭の牛が現れて角で布を引っかけ走り出した。おばあさんはその牛を追いかけ、なんと善光寺まで来てしまったという。

日が暮れて牛が入っていったお堂におばあさんも入ってみると、光明に照らされて、牛のよだれが「牛とのみ思いすごすな仏の道に 汝を導く己の心を」と読めた。するとおばあさんの心に仏の心が芽生え、すっかり信心深い人間に生まれ変わってしまった。

後日、近くの観音堂を詣でると、堂内の観音様に牛にさらわれた布がかけてあった。それを見たおばあさんは、牛と思ったのはじつは仏様の化身と知り、ますます善光寺への信仰を深めて往生を遂げた。

これを由来に、「他人に連れられて、思いがけず良い方へ導かれる」というたとえらしい。うん。理系だけじゃなくて、色んな事が学べる1冊だね~としみじみ。

 

ラスト。。少女は萌絵で、お爺さんは天王寺博士?そして少年は、宗太郎と片山基生と鈴木昇か!?いや、それは年齢が合わない・・・。でも少女は萌絵よね?天王寺博士が萌絵に対して「小さいときは・・・」って言ったじゃん・・・ページを繰って見つかったのは、博士と犀川の会話だった(^^;でも、小さいころ萌絵は塾に通ってた。行くのが断然嫌だったけど。。。っと記述があったから、それでOKって事に(笑)

 

萌絵の短いスカートに混乱する犀川先生。プラネタリウムで志保に膝に手を置かれ混乱する犀川先生。足でものを指す萌絵を注意する犀川先生。お堅い人ね。。。って苦笑するも、西之園家のヘリコプターにちょっとでも乗せてもらえばよかったと後悔する犀川先生は、とてもかわいらしい。そして、いまだに私の中の犀川先生の脳内変換は綾野剛君だと付け加え。イメージぴったり!?まぁ綾野剛君も立派なカメレオン俳優だし、そういえば、綾野剛君の映画、「ドクターデスの遺産」シリーズ本も大人買っちゃったなぁ。というのは余談。。。今のご時世、煙草を吸わなきゃ頭がすっきり脳内整理ができない(熟考することが出来ない?)犀川先生をドラマ化することは、もはや難しいから、このままずっと綾野剛君、いいんじゃない♪♪

まぁ、そもそもそのドラマのことはほとんど覚えてない、本のストーリーでもすぐ忘れてしまう私なので、どうでもいい!?

 

余談ついでに。。。いきなり「湯川さん」なる人が出てきたので、東野作品と勘違いしそうだったよ(笑) そして!!福山湯川がスクリーンで復活するって?楽しみだ♥

コロナ禍の今、「半夏生」がじわる。

今野敏さんの 安積班シリーズの「半夏生」を読んだ。先月末からシリーズ復帰して、短編ばっかだったのが、いよいよ長編だと知ってウキウキし、読み進めているうちに愕然とした。え?バイオテロ??・・って、まさに今の日本じゃん(^^;って・・・

もちろん、このコロナ禍は、テロではないし(噂はあったけどね・・・)そもそも、この本編も。。。。以下、ネタバレです。古い作品だけど、一応、インターバルを。。。

 

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2004年八月の刊行らしい。。帳場を仕切るキャリアの岸辺が安積に言うのである。。

「この国には、ショック療法が必要なのです。テロの標的にされているにもかかわらず、危機意識がない。~中略~ 今、バイオ・テロが起きたら、この国はちゃんと機能するのだろうか。私はそれを試してみたかった・・・・」

ちょっと、え??って感じだけれど、まぁ、2004年のお台場で起こったことは、15年以上たった日本でも、同じことが繰り返される現実。。。政治の軋轢、メディアの争い、そして病院のパニック。。。

なんか、コロナ禍を描いた物語って言われても、納得しちゃうような内容に、今野さん、すっげ~な~って思うのである。

 

あとね、シリーズ最初の「二重標的」で、ベイエリア分署と、青島刑事の湾岸署、どっちが先なんだ??なんてつまらないことを読メの感想で書いた記憶があるんだけれども、今回もそれを彷彿とさせる場面が。。。( *´艸`)

バイオテロが疑われ、現場となったお台場に流入する人口を制限するために、高速湾岸線の台場出口及び13号地出口の封鎖をお願いしたい。ということで、速水さんの交機隊が振り回されることになるんだけれども、結局・・・

「レインボーブリッジ、封鎖できませ~ん」かの有名な青島刑事と同じ境遇に立つ速水さん一同。。。まぁ、スマートな速水さんだから、そんな泣き言(?)を言うことなく、ちゃっちゃと対策を講じて仕事に励んでらっしゃるけど。。(あ、そしてもちろん青島さんが仕事に励んでないわけでもない。。。)

映画「レインボーブリッジを封鎖せよ!」の上映時期をググると2003年!ビンゴだ(笑)これは確実に、今野さん、意識したでしょ!?( *´艸`) って、両シリーズの一ファンの感想です。。。

 

事件はさておき、安積班が良い。

須田x黒木コンビ、今回は現場じゃなくて、病院の中だったけど、須田チョウさんはものすごい働きだし、以前、須田を助けたかった黒木は、今回、須田にナースの彼女の件で、助けられちゃったね( *´艸`)、ただ須田さん、彼女(まだ付き合ってないし、そうなるかもわからないけど)を見たいからって、インフルエンザワクチン接種に出向くって面白すぎ。でもそれが事件の為に好条件になるなんて!?安積さんが須田は「もってる」っていうのに納得です。

そして、村雨x桜井コンビ。安積さんは、桜井が村雨に飼いならされてしまう(?)んじゃないかと心配するも、実はこれまたいいコンビで。。。おまけに村雨は安積の前で緊張しているという事実が!!安積さんも村雨の気を悪くしてるんじゃないかと心配してて、実際、安積x村雨もいいコンピなのよね~としみじみ。村雨の奥さんも、この事件では実にいい仕事(?良いっていうのはもちろん御幣があるのは分かってるけど。。。雰囲気、分かるでしょ??)してるし・・・。ふふふ、愛妻家の村雨さん。

 

人生くさってたマルタイBの原田さんも、よかった(^^)

あ~。早く現状も、よかったよかったの世の中に、なりますように・・・☆

 

 

 

ドラえもん愛にあふれる「凍りのくじら」

スロウハイツの神様」ですっかり虜になった辻村深月さん。彼女の本は登場人物があちこちの作品にリンクするようで、あちこちに、読む順番ってのがupされてるんだけれども、たいていが、まだ文庫化されてない「かがみの孤城」なのよね。。。でも私、「名前探しの放課後」が読みたいの。。。それは、私のリストだと、7作目になってしまう。。。ということで、2番目をすっ飛ばして3に進んだ(笑)

 

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辻村深月さん 凍りのくじら

 

スロウハイツの時も思ったんだけれども、辻村さんの本ってスロースターターじゃない?最初は、なんだか、よくわかない感じで、たんたんと物語が進んでいくのよね。。

でも、気付いたときには先が気になって、あれっあれ??って言ううちに読み終わる。。で、この本を読み終わって読書メーターにとりあえずつづった感想。

 

郁也くんのピアノを聞いたあとの多恵さんが話す『あきらさん』に混乱した私。あの引っ掛かりを、ラストで私は残念がる。。もうちょっとだったのにねと(笑) 

 

帯にも書いてあるように、「ドラえもん」愛が詰まった物語であります。なんせ章題が

第1章 どこでもドア

第2章 カワイソメダ

第3章 もしもボックス

第4章 いやなことヒューズ

第5章 先取り約束黄

第6章 ムード盛り上げ楽団

第7章 ツーカー

第8章 タイムカプセル

第9章 どくさいスイッチ

第10章 四次元ポケット

ドラえもんの道具の名前なんですから。。。

主人公芹沢理帆子がドラえもん好きで、それはいなくなった父との思い出でもあった。初めて読んだミステリー・ラブストーリー・SF。一番最初は全部「ドラえもん」からなんだろう。大事なことは全部そこで教わったと語られている。きっと作者辻村さんもそうなんだろう。

もちろん、我が家にもドラえもんの漫画本は棚に並んでいたし、初めて見た映画はのび太の恐竜だったと記憶する。誰もが通った道だ。でもここにならんだ10この道具でさえ、私にはそんなのあったのね??という方が多くって。。。そして、ドラえもんのび太への愛。藤子不二雄氏ののび太への愛が、辻村さんを通して教えられるこの物語である。「ドラえもん」漫画のくせして深すぎる・・・のである。。

 

で、それはおいといて、私の感想、「もうちょっとだったのにね(笑)」である。。私が混乱した場面は第7章(・・・結構後半である。。。)で、それまでなんとなく理帆子の人生を追っかけていたんだけれども。。。

郁也君、それは、理帆子が世話になっている父の友人の隠し子(といっても明確に隠れているわけではない)。出会いは、理帆子のよき相談相手の先輩別所さんつながりで出会った子供。そのこの家にひょんなことで遊びに行った理帆子が、郁也の家の家政婦に「あきらさん」が少しだけこの家に住んでたことがあるって理帆子にその部屋に案内してくれるんだけれども。。。一面に貼ってある、父の写真。え?父がここに住んでたの?父の友達の子どもの家だけど、、、でも父の名前は光だよね?そもそも郁也と理帆子をつなげたのは、別所さんだ!え~っと。。。別所さんの名前が。。。。「あきら」だ!!うん、そうなんだ。別所さんがこの家に住んでたんだ??そして、郁也に、ピアノがあれば松永(父の友人。郁也の父親)が君を見捨てることはないとか、そんな小難しいことを、まだまだ小学生の子に言ったんだ??え??そうなの・・・でも、そうなんだよね。。。とここで、ずいぶんページをさかのぼっていろいろ読み返したんだよ・・・

で、ラスト、10章で、あんな事実が判明しちゃうから・・・・( ゚Д゚)

うん。私にしては、珍しく、おしかったのである(笑)

 

藤子不二雄が「SF」をサイエンスフィクションでなくて、すこし・ふしぎと言ったことから、人に少し○○とつけることを好んだ理帆子。彼女は少し不在。郁也君が少し不足。そういう考え方、面白い。面白いんだけど。。。、今やってるドラマリモラブで人を動物とか野菜とかに変換する主人公に対し、それはそうあってほしいと、現実から目を背けることだ!なんて諭されてて、ドラマと小説がリンクしたりして、あぁ。。。って思ったりして。。

ただ、エピローグで、Sを「すこし」でなくて、「すごく」に変換した郁也君。そして隣にいる理帆子。ふたりがとてもまぶしかった(^^)辛い事一杯あったけど、いい出会いだった。お互いにとって。。。。だから本編のつらい時代、さらには「若尾」の異常さの後味の悪さをすっきりと流してくれたて、あ~、なるほど、辻村さん、いいお話書かれるわね(^^)というところに落ち着くのでありました。

 

さてさて、次は「冷たい校舎の時は止まる」なんだけど・・・

ドラマ35歳の少女にでてきた「モモ」今読まないと、タイミング悪いよね(笑)

さらに早々に文庫化された風間教場は、新春ドラマの前に読まなきゃ!?

東野さんの新作も入手済みなんだけど・・・年の初めは東野作品。ここ2年程ちがうかったけど、そこまで寝かしますか(笑)

 

ライブや忘年会がないのが超さびしいけど、本やテレビに忙しい年末です。